【クラシック】リヴリーの歴史

ミュラー博士の研究室 レポート

「リヴリー総合研究所」よりリヴリーアイランド クラシックにおけるリヴリー誕生の歴史です。

~中世錬金術とリヴリー~

中世ヨーロッパのとある地区。
錬金術師たちは、王族の命を受け、日々「賢者の石」を作り出す研究に取り組んでいました。
賢者の石とは、鉄や亜鉛などの卑金属を黄金に変えたり、ありとあらゆる病を治し、不老不死の力を与えてくれると言われる不思議な力を持った石の事です。
権力者たちは、錬金術師たちに研究できる場を与え、その見返りとして、巨額の富みと永遠の命を手に入れようとしていたのでした。

そんなある日、研究中のフラスコの中から不思議な生き物が生まれました。
それはとても小さく、黄金の毛をもち、ねずみと猿を足して2で割ったような、誰も見た事のない生き物でした。
錬金術師たちは、その生き物に”小人”という意味の「Pygmy/ピグミー」と名付け、その誕生をとても喜びました。
しかし、権力者たちは、このようなものを作るために研究の場を与えているわけではないと、怒り狂いました。
しかし、それはほんの最初だけ、錬金術師の話を聞くと、すぐにその表情は喜びの顔へと変わりました。
その不思議な生き物は、その辺りにいる小さな昆虫を食べ、そして宝石のうんちを出すのでした。
また、それだけではなく、しばらく飼育していると、飼い主の前で花火のような光を打ち上げたり、大きな風を吹かせたりと、魔法のような技を繰り出すのでした。

不思議な生き物は、他の地区の権力者たちにばれないよう秘密裏に、宝石を手に入れるための王族専用愛玩動物として、改良を重ねながらたくさん生み出されました。
その中で、いろいろな姿カタチをした物が生まれ、それぞれに「ピグミー」の様に名前が付けられました。
現在、妖精や妖怪といわれているものの中には、この不思議な生き物を目撃した者によって伝わったものもあると考えられています。

権力者たちは次第に強欲さを増し、その不思議な生き物にもっと宝石を出す様にと、むりやりたくさんの昆虫を食べさせ、からだをしぼったり、また、たくさんの宝石を出すものを奪い合ったり、妬み殺したりと、乱暴な扱いをするようになり、その生き物たちは絶滅してしまいました。
その後、また生み出されようともしましたが、その地区で戦争がはじまり、混乱の中、不思議な生き物の研究は闇の中へと消えて行ったのでした…。

~現代に蘇ったリヴリー~

そして現代、日本在住の独学生物学者ミュラー博士が、自宅物置きから古い木箱を見つけました。
きれいに装飾を施されたその箱の中には、一冊の日誌と羽ペンやインク、色とりどりの宝石の入った袋などが入っていました。
それらは、ミュラー博士の祖父が残したものでした。
日誌には、祖父のすごした日々が書き綴られ、ミュラー博士が生まれた日の事も書いてありました。
しかし途中に、不思議な言語や図、イラストばかりのページが現れました。
博士は夢中になって、その解読に務めました。
そこには、中世ヨーロッパにかつて存在した、不思議な生き物たちの事が書かれていました。
日誌と一緒に木箱に入っていた宝石が、その生き物たちの糞であることもわかりました。
ミュラー博士は、その生き物に強く惹かれました。
そして決意しました。
この生き物たちを現代に蘇らそう!と…。

ミュラー博士は、色とりどりの宝石の中からいくつかの遺伝子を発見。
それらは様々な昆虫の遺伝子でしたが、博士は、その中から見た事もない遺伝子を見つけました。
博士は、その遺伝子をモトに、独自の方法を織り交ぜつつ、様々な研究、実験を重ね、ついに不思議な生き物たちを蘇らせました。

現代に蘇ったその生き物たちは、日誌には書かれていない、新たな能力を得ていました。
飼い主と心を通じ合わせる、通心能力とでもいうものでした。
その生き物は、飼い主の考えている事を理解し、その通りに動くのです。
また、その生き物が見たもの、聞いたものは、飼い主に伝わるのでした。
飼い主は、意のままにその生き物を操れるわけです。
自らは話をすることができない生き物ですが、飼い主の思いを代わりに言葉にすることもできました。
飼い主は、その生き物を通して、他の人と会話が出来るのです。
ミュラー博士は、それらの能力のあることから、その不思議な生き物をコミュニケーション・クリーチャー(意思情報伝達交換生物)「Livly/リヴリー」と名付けました。

最初に現代に生まれたリヴリーに、博士は、かつての錬金術師たちがそうした様に、ピグミーと名付けました。
他にもたくさんの種類のリヴリーが生まれ、それぞれに博士は名前をつけてゆきました。
そして、研究室でたくさん生まれてくるリヴリーたちを、博士は世の人々に配る事にしました。
そうすることになった経緯は定かにされていませんが、博士曰く、”一身上の都合による”ものだそうです。
そして、今もなお、謎多きリヴリーの研究はミュラー博士により続いており、新たなリヴリーも生まれ続けているのです…。

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